革靴の手入れ【ドレスシューズ編】

ドレスシューズの手入れ

みなさんは革靴の手入れはどのようにされていますか?

定期的に手入れをすれば革靴を長く気持ち良い状態で履くことができます。

しかし、一口に革靴と言ってもドレスシューズやブーツ、また使われている革の素材(スエードやコードバン、リザード等)によっても手入れの仕方は全く違ってきます。

今回この記事で紹介するのは最もスタンダードな牛革のドレスシューズの手入れ方法の一例をご紹介したいと思います。

手入れの仕方は様々ありますが、最も一般的なやり方だと思われる内容にしていますので、初めての革靴で手入れの仕方に困っている方の参考になれば幸いです。

最後のまとめでも書きますが、ここで紹介した手入れは半年〜1年に1回程度の頻度で問題ないでしょう。

知人の結婚式や就職・転職の最終面接などここ一番の時に靴を完璧な状態にしたい時などのタイミングで行っても良いと思います。

つまり普段の手入れはもっと手軽に帰宅して脱いだら馬毛ブラシでホコリを落とし、シューツリーを入れて保管するだけで十分です。

あとは時々、靴のアッパーが傷ついてるなと思ったら黒の靴クリームで塗ったり、鏡面が曇ってしまったらトゥにポリッシュを上塗りしておけばOKです。

尚、鏡面磨きの仕方については別の記事で詳しく書いていますので、興味のある方はこちらからアクセスして下さい。



手入れその①

※今回の手入れに使用した靴はクロケットアンドジョーンズのコノートになります。

まずは、上の画像のように靴紐を外した状態にして馬毛ブラシでブラッシングしましょう。

靴紐を外しているので、靴紐の間にある革(ベロといいます)やその隙間のホコリもブラッシングまたは手で丁寧に取り除きましょう。

手入れその②

馬毛ブラシでホコリを落としたら、革靴のポリッシュや古い靴クリームを上の画像のステインリムーバーで落とします。

雑巾等の布にステインリムーバーを一滴ほど垂らし靴全体を擦って落とします。

特にトゥの鏡面磨きに使用したポリッシュは蝋成分配合のため非常に落としずらいので、ステインリムーバーを布に染み込ませて力強く擦り落とす、を何回かする必要があります。

画像の左がステインリムーバーで落とした後で、右が落とす前の状態です。

革全体がマットな状態になり、特にトゥの部分が完全に鏡面が落ちて、素の革に戻っているのが一目瞭然です。

よく言われるのが、すっぴんの状態に戻すなんて呼ばれ女性の化粧に例えられたりします。

普段は革靴もクリームやポリッシュにより厚化粧した状態にあるので、年に一、二回くらいはすっぴんに戻して肌(革)の手入れをしてあげましょう、という事なんですね。

手入れその③

いわゆるすっぴんの状態に戻したら、革靴の色にあった靴クリームをペネレイトブラシ(画像奥、茶色のブラシ)で塗り、画像手前の豚毛ブラシでブラッシングし塗り広げましょう。

1分ほどしたらネル生地などの布で磨くような感覚で乾拭きして余分なクリームを落とします。

これにより、革に栄養や適度な水分が補給され乾燥によるひび割れを防いだり、靴の細かい傷が目立たなくなる効果があります。

上の画像がクリーム補給後で、革に適度な輝きが出るのが分かると思います。

手入れその④

次にトゥやカカトの部分にはポリッシュを施します。

どの程度輝かせるかは個人の好みにもよりますが、個人的には鏡面磨きと言われるような鏡のように反射するほどの輝きを持たせるのが好きです。

私もまだ未熟ではありますが、私なりに鏡面磨きの仕上げにすることができますので、詳しくはこちらの記事をクリックして参考にして頂ければと思います。

ちなみにこちらが、今回のポリッシュ後の画像です。

どうでしょうか?なかなか輝いてますでしょう?

ポイントは水をしっかり(布が湿るくらい)使う事と、ポリッシュを厚塗りするイメージで、何度も上塗りしていくことです。

ステップ⑤

コバの淵の部分を乾拭きして汚れを落とし、先ほどのポリッシュを手にとり、手で塗りましょう。

細かいところですが、肝心なところでコバが綺麗だと革靴全体の見栄えもかなり違ってきます。

細部にこそ侮るなかれです。

やる前に比べると引き締まって見えませんか?

コバインキというコバ専用の塗料も市販されていますが、わざわざそのために買うのも抵抗がある方もいるでしょうし、コバインキが誤ってアッパーの革に付着してしまうと落としづらいので、そういったリスクを避ける意味でもポリッシュで代用するのはオススメです。

まとめ

以上で、手入れは終わりです。

全体の仕上がりとしては下の画像のようになります。

革全体が輝いて良い状態になりますし、コバも綺麗にした事で革靴全体が引き締まって見えます。

最初にも書いたようにこの手入れを頻繁にする必要はありませんし、むしろステインリムーバーによる汚れ落しは、革にもストレスを与えてしまいますし、クリームの与えすぎは革が柔らかくなりすぎてしまいます。

目安は年に一度、ローテーションせず毎日履くような人なら年に二回くらいで十分です。

それよりも毎回履いた後は、ブラシがけしてホコリを落とし、シューツリーを入れて保管するというのをかかさずに行うことが大切です。

シューツリーの必要性についてなども別に記事にしたので、こちらをクリックしてご覧ください。

この記事が少しでもみなさんの参考になったら幸いです。

※ブーツなどのオイルドブーツの手入れについてはこちらから




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