水染めコードバン

水染めのコードバン

前回の記事で紹介したシェルコードバンの財布はオイルコードバンでした。

今回はオイルではない、水染めのコードバンを紹介します。

私の所有している水染めコードバンは下の画像の名刺入れになります。

購入してから7年ほど経つので光にかざすと少々傷が目立ってしまいますが、購入当初と変わらぬ輝きを放っています。

コードバンはよく丈夫と言われますし、事実丈夫です。

しかし、誤解されやすいのは丈夫でも小傷はつくということです。

コードバンの丈夫というのは裂けにくく、ひび割れにくいということです。

革であることに変わりはないので、爪が当たったり、硬い物にぶつかれば上のように簡単に傷がついてしまいます。

似た例ですと、ダイヤモンドは世界一硬い物質と言われていますが、ハンマーで叩くと割れてしまいます。

ダイヤモンドは擦ったり等の摩擦に対して世界一硬いという事で、瞬間的な衝撃にはさほど強くないのです。だから、摩擦に強いダイヤをレコード針に使用するんですね。

コードバンは”丈夫”だから傷がつきにくい、という誤解はしないように気をつけましょう。

さて、水染めのコードバンの手入れについてですが私はCOLUMBUS PREMIUM SERIESのCORDOVAN CREAMを使っています。

※こちらのクリームは水染めコードバン専用クリームです。メーカー説明書にはオイルコードバンには使用しないこと、と注意書きがあります。

写真右のクリームを7年間使用しているのですが、7年間でたったこれだけしかクリームが減っておりません。

それくらい少量をつけて磨くのがポイントです。

目安としては米粒の0.5粒程度を手、または布に取って表面に満遍なく塗り広げることです。

たくさんクリームを塗ってしまうと、逆に輝きが失われてくすんだ風合いになってしまうので、気をつけましょう。

適度な分量で手入れをしてあげれば、長い期間変わらないコードバン特有の輝きを放ってくれます。



まとめ

前回の記事と今回と二回に渡って二種類のコードバンを紹介したので、それぞれの特徴をまとめたいと思います。

コードバンの魅力

・コードバン特有の輝きがある

・丈夫で永く使える(裂けたり、割れたりしにくい)

・高級感があり所有欲を満たす

・オイルコードバン、水染めコードバンで違った楽しみ方ができる

オイルコードバン=最初は革表面がオイリーでくすみがちだが、使い込むうちにオイルが馴染み綺麗な輝きを放ちます。経年変化が楽しめる!

水染めコードバン=最初から綺麗な輝きを楽しむことができる。反面、紫外線等で退色してしまうことがあるようです。※某デパートの水染めコードバンは退色してました。(コードバンは初めてという方にオススメ)

コードバンの注意点

・雨など水に弱い(特に雨は雨粒一つで水跡がついてしまうことも…)

・他の革と同じように傷は普通につく(丈夫の意味を取り違えないように)

・クリームの塗りすぎに注意(逆に輝きが失われくすみます)

左がオイルコードバンのシェルコードバン財布です。右が水染めの名刺入れです。

こうして並べるとどちらも甲乙をつけ難い非常に綺麗な輝きで今後も大切に永く使っていこうと思わせてくれる逸品です。

みなさんもコードバンの長所・短所を理解した上で購入を検討されてはいかがでしょう?

水濡れ等、他の革よりも気を使うところはありますが、それも苦にならないほどの魅力がコードバンにはありますので、きっとあなたにとってお気に入りの一点になると思います。




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