有事の仮想通貨と言われる日はくるのか?

有事の金

昔から大不況や、戦争など何か合った時、つまり有事の際は実物資産である金が価値を持つと言われており、”有事の金”なる言葉まであるほど金は信頼されています。

最近ではリーマンショック後の数年間の間は株安が続く中、金は着実に価値を上げていました。

そして、2013年の景気が上向き始めた頃を境に金の価値は一定水準まで落ち込みました。

金は採掘される量も限られており、希少性があります。

その希少性やサビない恒久的な美しさや加工のし易さなどから、金は古今東西、昔から大切な貴重品として扱われてきました。

また近代になってからもその価値は変わらず、半世紀ほど前までは自国通貨と金の交換比率を設定した金本位制が採られていました。

それほど金は私たち人間にとって切っても切り離せない価値のある物なのです。

そして現代は”有事の円”と呼ばれる現象も起きています。

これは、他国がデフォルト(国の破産)であったり、先述の世界的な不況や情勢不安があった際は円が買われ円高になります。

その理由として第一に日本は世界的にも安定した国家であり、テロなどの政情不安の少ないことが挙げられます。

また、日本は長い間デフレに悩まされていますが、見る方向を変えれば少ない円でより多くの物を買うことができる=円の価値が上がっていると、捉えることもできます。

つまり海外の人からすると円は持っているだけで価値の上がる通貨という感覚になるのです。

なので、世界中の人が有事の際には価値の低下が起こりにくい安全な通貨”円”が買われて円高になるのです。



仮想通貨は金や円に代わるのか?

結論から言うと私は十分に代わり得ると思っています。

例えばビットコインは最初から2100万枚と発行上限枚数が決められており何人たりとも発行上限枚数を操作することができないシステムとなっています。

これは金で言うところの希少性に繋がる部分であり、資産として見る場合に非常に大切な要素となります。

二つ目にビットコインは不正なトランザクション(取引)を防ぐシステム=ブロックチェーンがあります。

これによりビットコインは信頼され価値を持つ事ができております。

では、有事の際のビットコインの役割とは何でしょうか?

それは、通貨危機の時でしょう。

有名な例で言えばジンバブエで発行されていたジンバブエドルやアルゼンチンのペソでしょう。

これらの国は自国の財政難から紙幣を無尽蔵に刷ってしまったことなどにより自国通貨がインフレを起こしてしまい紙くず同然にまで価値を落としてしまいました。(ハイパーインフレ)

こういった通貨危機の際に自国通貨からビットコインに早い段階で換金しておくことで、自身の資産が紙くず同然にまで目減りしてしまうのを防ぐ事ができます。

今の時代、後進国でも携帯を持つ事が一般的になりつつあり、仮想通貨はインターネットさえ繋がっていれば、手軽に取引を始めることができます。

そのため通貨の避難先としてビットコインを始めとする仮想通貨は強い力を発揮するだろうと私は考えています。

しかし、現状ではまだ有事の仮想通貨と言ったことはなく、世界的な不況が起こった際は仮想通貨も軒並み下がるのが現状です。

”有事の金”や”有事の円”に新たに”有事の仮想通貨”と呼ばれる日がくるのか?私はその日が来ると思っていますが、それには仮想通貨全体が今以上に広く信頼されるようになり成熟された市場になるのが必須と考えます。

これからに期待したいと思います。



返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。