購入から丸1ヶ月の感想
前回のチェルシー購入から履きおろしまでの記事から約1ヶ月経ち、この1ヶ月間履いていて思ったことがあったので使用後1ヶ月レビューという形で書きたいと思います。
まずお伝えしたいのはエドワードグリーンのチェルシーは評判通り82ラストらしいシュッとした細身のシルエットに、素人目でも分かる確かな技術による綺麗な縫製や吊り込みなどとても良い靴であることに間違いはありません。
その佇まいから格好良いなと思わせる雰囲気があり、大げさでなくこの靴を履いているだけで背筋が伸びる私がいます。
もうすぐ30歳になろうかという平凡なサラリーマンの私には大変高価な靴ではありますが、購入して良かったなと日々感じており、もし身近に革靴好きな人がいれば自信を持って勧められる革靴です。
しかし、この購入してからの1ヶ月間、履いていて1点だけ目をつぶることができない気になる点がありました。
それは革質についてです。
まずはこの画像をご覧ください。
詳しくは別の記事で紹介しているのでここでは詳しいことは省きますが、興味のある方は下のリンクから記事に飛んでご覧ください。
雨に濡れたとか何か特別な事をした訳でもなく、他の革靴と同様に普通に履いていただけで、ある日突然アッパーに白いシミのようなものが浮き上がってきてしまいました。
これはスピューというもので、皮を鞣す前に原皮が腐らないように塩漬けした際の塩が鞣す過程で落としきれず革に残ってしまったものが浮き出てきたと考えられます。
今までリーガルやクロケットアンドジョーンズ、様々なブーツなどで革靴を履いてきましたが、スピューが発生したのは初めてでした。
今まで私が購入してきた革靴で一番高価な靴なだけにこのようなスピューが出てきたことは少なからずガッカリしました。
それと同時にこのチェルシーに使用されている革質についても疑問符が浮かびました。
革質について下の画像二枚を見比べていただきたいのですが、
上の画像がエドワードグリーンのマルバーンです。
上の画像が今回購入したチェルシーになります。
どちらも同じエドワードグリーン の革靴なのですが、マルバーンは2000年代前半に製造された靴になります。
革質について画像では中々伝わりづらい所もあるのですが、革の粒立ちがより細かいのは茶色の革靴のマルバーンのほうではないでしょうか。
革質の違いについて触るともっと分かり易いのですが、明らかにマルバーンのほうがチェルシーに比べて革がしなやかでもちもちとした質感です。
チェルシーも革のツヤ感など十分綺麗で良い革を使用しているのは分かりますが、実際に見比べてしまうと、革の上質さでは明らかにマルバーンのほうが一段上だと言えます。
同メーカーの同価格帯の革靴なのですが、唯一違うのは製造された年代がマルバーンのほうが古いという点です。
巷では世界中どこの革靴メーカーでも革質は年々落ちる一方だと言われていますが、スピュー発生の件も含めてそれは間違いない事実だと私は思いました。
誤解しないで頂きたいのはこれはエドワードグリーン に限った話ではなく世界中の革靴メーカーに共通した傾向であるということです。
また、私が所有している他の価格帯の革靴に比べれば間違いなくこのチェルシーの革は十分に上質な物を使用している事もわかります。
まだ履き心地としては1日履くと足にマメができてしまうくらいで、まだまだ自分の足に馴染んでいませんが、これからじっくりと履き慣らして末永く履いていきたいという気持ちに変わりはありません。
レザーソールについてもレザーソールリキッドなどで手入れを行っていますが、まだ十分にソールの反りができているとは言えず、履いていてもソールが堅い印象です。
こちらもやはり徐々に履き慣らして、足に吸い付くようなレザーソール特有の履き心地になる日を楽しみにしたいと思います。
また、期間を空けてチェルシーの使用感や履き心地、革の経年変化などについてレビューしたいと思います。