バウンティハンター〜ホワイツ〜【ブーツ】

クロムエクセルのバウンティハンター

こちらの画像は私が愛用しているホワイツ(WHITE’S)のブーツでバウンティーハンターというモデルの革靴になります。

購入は上野のアメ横にあるFacetoFaceという店舗で購入しました。

初めてのホワイツだったのですが、なぜこのモデルにしたかと言うとホワイツらしさが存分にありつつも履きやすさも両立している所です。

ホワイツといえばスモークジャンパーが代表的なモデルになるのですが、如何せんheightが7や8あり、更にアイレットのみでソールはビブラム#100の超武骨で履くのに苦労するイメージがあります。(一口にスモークジャンパーと言っても様々なパターンがあるので一概には言えませんが・・)

履くたびに何分もかけて紐を閉めて苦労して履くのは嫌だなと思いつつも、ホワイツらしい武骨で頑丈な印象のブーツが欲しいと思っていました。

そこで出会ったのがこのバウンティーハンターです。

※買って一度も履いていない頃の画像で革がクロムエクセルのためか、まだ革に白いオイルが浮いています。

※こちらは三年履いた頃の画像です。

バウンティハンターとは『賞金稼ぎ』という意味のようですが、このブーツのデザインコンセプトとの関係はあるようでないような・・

と細かいことは一旦置いといて、このモデルの特徴はセミドレスラストを使用したスモークジャンパー仕様のブーツという所です。

heightは6と程よい丈となっており、アイレット+フックなので、脱ぎ履きも楽にすることができます。

ラスト(木型)はセミドレスの物を使用しているのでスモークジャンパーに比べるとトゥにかけてはシャープな形となっており、革の縫製に関してはトリプルステッチであったり、踵部分の革が外側に出て縫製されるなどスモークジャンパーに習った仕上がりとなっています。

つまり、トゥにかけてのシルエットはスマートながらアッパーの作りはスモークジャンパーそのものの武骨さを残したものとなっているのです。




ホワイツの特徴であるコバのダブルステッチも勿論ありますし、ヒールにかけてのボリュームのある丸い作りの仕上がりも見事です。

また、ホワイツの代名詞【アーチイーズ】もセミドレスラストを使用しているのでしっかりとあります。

アーチイーズとは土踏まずの部分に凸があり土踏まずを程よく支えることで、歩行をサポートしてくれるというものです。

これは一度経験すると病みつきになるくらいハマると気持ち良く楽に歩ける機能で、今では私の足にぴったりと合ってブーツ自体は重いのに不思議と一番心地よく歩けるブーツとなっています。

尚、アーチイーズは土踏まずを支える形で盛り上がっているものなので、扁平足の方は注意が必要です。

常に青竹を踏んでいるような感覚で痛くて歩けない可能性があるので、扁平足の方はアーチイーズの弱い(凸が低め)のC461ラストかアーチイーズのない(凸の一切ない)スウィングラストを試すことをオススメします。

吊るしの既製品がない場合はパターンオーダーをする方法もあります。

国内のお店でもできますが、個人的にはアメリカのサイトでパターンオーダーを受け付けている所があるので、そこで注文して個人輸入すると国内よりも安くかつ、自分だけのお気に入りの組み合わせでブーツを購入する事ができます。

ホワイツの個人輸入(パターンオーダー)については私も一度やったことがあるので、近いうちにこのブログで紹介したいと思います。




そして、地味に気に入っているのが、履き口に印字されているUSAの文字です。

これは恐らくホーウィン社の鞣した革の裏地に印字される[HORWEEN-USA]の部分の一部がたまたま露出して作られたためと思われますが、これは中々珍しいのではないでしょうか。

また、その上にあるE   7 13という文字はEワイズの7月2013年という意味ですので、2013年7月に作られたブーツであることがわかります。(画像では隠れていますがEの左隣にUSAサイズを表す数字が入ります。)

この靴が作られた1年後の2014年7月にはホワイツ社がABCマートに買収されたと報道されました。

奇しくもこのバウンティハンターが初ホワイツにしてABCマート買収前の最後のブーツとなってしまいました。

今の所はABCマートに買収されたからといって作りが悪くなったりということはないようです。(むしろダブルステッチが革に隠れずしっかりと出るようになったりと細かい点での改善はみられるようです。)

ABCマート傘下に入ってからはABCマートが運営するSTAMP TOWN(スタンプタウン)というブーツ専門のショップを立ち上げ、上記店舗でホワイツもABCマート系列で購入することが可能になり、同時にリペアもホワイツの公式と同様のサポートを同店舗で受けられるようになったりと、買収後良くなった点も多いようです。

ただ、ファン心理としては純粋なアメリカ企業のブーツメーカーからアメリカ資本とは無関係のABCマート傘下にホワイツが入ってしまったことは少し残念に思うところではあります。

さて話をバウンティハンターに戻しますが通常、セミドレスラストを使用したブーツにはホワイツのロゴは付かないのですが、バウンティハンターはしっかりとロゴも入っています。

茶芯も特徴のクロムエクセルですので、これからのエイジングで地の茶色がどのように出てくるのか楽しみです。

クロムエクセルの手入れですが、私は紆余曲折を経て現在はマスタングペーストを使用しています。

一番最初は他のブーツと同様にミンクオイルを使用していましたが、クロムエクセル特有のツヤ感が消えてしまうようでしたので一回でやめました。

次に使用したのが、ニュートラル(無色)の靴クリームです。

こちらはツヤは出るのは良いのですが、油分がイマイチないのが気にかかっていました。

そこで、ネットで探して評判が良かったのが上記のマスタングペーストです。

マスタングペーストは純度100%のホースオイル(馬の油)を使用しており、革に塗るとしっかりと油分が入り、ツヤも出すことができます。

クロムエクセルのツヤを失うことなく、油分をしっかりと補給することができるのでクロムエクセルの手入れに関してはマスタングペーストに落ち着いています。

価格は3000円ほどとケア用品にしては高価ですが、その価値はあるのでクロムエクセルなどのツヤを出したい革をお持ちの方はお試しあれ!

まとめ 

(バウンティハンターのソールはビブラム#269を使用)

バウンティハンターはホワイツらしい特徴を備えたブーツでいて、脱ぎ履きしやすくスモークジャンパーほどゴツくないので洋服にも合わせやすいブーツでもあります。

初めてのホワイツで何にしようか迷っている方はバウンティハンターを選択肢に入れてみてはどうでしょうか。

ホワイツの頼もしい外見とは裏腹に思いの外歩き心地の良いブーツで、きっと2足目も欲しくなると思いますよ!



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